在宅介護


住みなれた場所で、気の知れた家族と過ごすことを嬉しいと思うから、在宅介護を望む人は多いのです。また、自分の家で、人生の最期を迎えたいと思いもあるでしょう。

そもそも「在宅」というのは欧米でも望ましいと思われていますが、欧米の場合は在宅というと、単身あるいは配偶者と、住み慣れた地域で住み続けますから、援助を必要になれば、地域のさまざまな支援を受けています。

ところが、日本の場合は在宅というと、子供世代との同居を意味することが多く。地域の支援より前に家族の支援が前提になっています。このため、家族ががんばることで、在宅介護を成立していますから、数週間程度ならそれほど問題が出ないかもしれないが、それが数ヶ月から数年、あるいは数十年も続くと、介護者が肉体的な疲労はもとより、精神的にも束縛されて、やがて限界が来ることが多いのが現実です。

夫の父、母、そして妻の父、母が次々に要介護になったり、あるいは2人、3人が同時に要介護になったりしたら、どうだろう?
それを懸命に介護をし続けているため、老老介護をしている方も少なくありません、「私の人生は何をするためにあるのか」と嘆く方もいます。

在宅介護を考えるなら、是非第三者の助けも遠慮なくかりるようにしましょう。それが介護サービスであり、介護保険の意味するところです。